1.各エリア特徴と相場 > 2.すぐ見つかった理想の土地 >
3.大金が流れ出ていく 4.住宅メーカーを選ぶ >
5.デザイン打合せは楽しい > 6.いよいよ着工 >
7.ついに入居、快適生活 > 8.外構と庭作り >
購入の申し込みをしたのは第一種低層住居専用地域の126.27㎡の土地。
たった126.27㎡(約38坪=約75畳)のスペースを購入し、3LDK想定の一戸建てを建築するために、妻は35年かけて返済していく住宅ローンを組み、僕は約40年積み上げてきた貯金の大半を支出していくことになります。
概算で1億超える
希望する条件を満たした土地が見つかり、申し込みを完了すると、いよいよお金の話が具体的になってきます。
人気の吉祥寺アドレスの土地であるため、土地の価格そのものが高いのですが、下記のように様々な諸費用もかかってくることを殖産ベストから提示されました。
合計で概ね1億円也。
1:土地代金(○千万円)
2:土地諸費用(○百万円)
土地移転登記費、抵当権設定登記費、司法書士報酬、融資(住宅ローン)事務手数料、金消契約印紙代、固定資産税、都市計画税、売買契約書印紙代
3:仲介手数料(殖産ベストへの支払い)
物件価格の3%+○万円
4:建物予定代金(○千万円)
5:建物諸費用(○十万円)
建物保存登記費、抵当権設定登記費、建物表題登記、司法書士報酬、融資(住宅ローン)事務手数料、金消契約印紙代、火災保険、請負契約書印紙代
上記1から5の費用を捻出するため、まずは住宅ローンを組まなければなりません。
ただし、私は「> すぐ見つかった理想の土地」ページでも記載しましたが、会社員を辞めて独立し、社会的な信用がほとんどありません。ですので、住宅ローンは上場企業の会社員である妻名義で組むことになる、ということは妻とも会話していました。
殖産ベストの担当に相談すると、3つの金融機関に申請する旨、助言をいただき、手続きを進めてもらうことに。利子などの様々な条件を鑑みて、審査が通った労金から、妻の年収の約10倍の資金を借りることになりました。約35年かけて返済していく計画になります。
足りない分は自己資金で補填
妻の年収の約10倍の資金を借りてもまだ足りません。
土地の価格はまかなえましたが、建物の建設費は自己資金で支払う想定にしました。
ここで自己資金担当の私の出番です。40歳を超えて、ほとんどの貯金を吐き出すことになったのですが、ある種、爽快な、不思議な感覚になっていきます。
ハンコ押して支払い、の日々
大きな金額のやり取りが発生するため、ここからは契約書など多くの書類にサインをし、押印し、支払う、という日々が続くことになります。
まずは土地の購入価格と、売買契約締結時に支払う必要がある手付金が記載された不動産購入申込書を記載・押印して提出。
その後は殖産ベストに妻と訪問し、店長と重要事項説明書の読み合わせをします。
重要事項説明書
「宅地建物取引業法第35条の2の規定にもとづき、以下の不動産の各項目の内容について説明いたします。」から始まる重要事項説明書の読み合わせを開始。
妻と私の目の前で、殖産ベストの店長(説明をする宅地建物取引士)が約40分かけて重要事項の読み合わせを行います。
取引の対象となる宅地に直接関係する事項、取引条件に関する事項を中心に、説明書には売主、宅地建物取引士、宅地建物取引業者(殖産ベスト)、説明をする宅地建物取引士、妻と私が押印し、オレンジ色のハンコだらけの書類が完成。
特に買主である私たちに対してですが、関係者間で「もう、知らなかったでは済ませませんよ」と契りを結んでいきます。
手付金は現金札束で渡す
土地の代金は基本的には住宅ローンで支払いますが、売買契約締結時に、土地の売主に対して土地代金の一部(数百万円)のみを、現金で先行して支払います。
不動産業界の慣習とのことですが、わざわざ札束になるような金額の数百万円を銀行から現金で出金して売主に支払うのです。
売買契約締結の日、決して広くはない殖産ベストの打ち合わせスペースに5名が集まりました。
我々夫婦、殖産ベスト店長・担当者、土地売主の担当者です。
そこで、私が殖産ベストに振り込んだ現金数百万円が、帯付きの札束でテーブルの上に置かれます。
その後、自動でお札の枚数を数えることができる機械(紙幣カウンター)に札束が通されます。シャシャシャッと高速でお札がカウントされ、デジタルで表示された枚数を関係者で確認すると、その札束を売主に手渡し、残金は住宅ローンで後日支払う旨、確認します。
売主の担当者は、その札束を持って帰社することになるのですが「危ないし、非効率な慣習だなぁ」と少し引いてしまいました。
住宅ローン実行、土地移転登記
土地代金の全額を住宅ローンで支払うため、今度は審査が通った労金を訪問することになります。
1回目の訪問時には必要書類へのサインと押印が中心。労金内部での手続きが整うと、いよいよ住宅ローンの実行手続きが行われます。
2回目の訪問時には妻と私、土地売主の担当者、売主から依頼を受けた司法書士、殖産ベストの担当者、合計5人が労金事務所内の窓口近くにある打ち合わせスペースに集まり、手続きを進めていきました。
まずは司法書士が中心となり、重要事項の説明をしていきます。
説明を聞き終わり、我々夫婦が同意すると、すぐ近くにいる労金担当者が土地価格の金額を妻の労金口座に入金。着金を確認すると今度は売主である不動産会社の口座に対して、妻の口座から送金する手続きを続けて行います。
数千万円が各口座を移動し、売主の口座への着金は「着金確認できた?」と売主の担当者が社内のスタッフに慣れた様子で電話で確認していました。
1度目の電話では確認できなかったため、大人5人が談笑しながらそのまま数分待つことに。再度、担当者が電話をかけて「着金した?」と確認すると、土地代金が売主の口座に確かに入っていると回答がきました。
全員で着金を確認すると、その場は解散。司法書士はその日のうちに移転登記の手続きを実行します。
後日、東京法務局府中支局が発行した全部事項証明書、登記完了証が自宅に送付されてきました。
「権利者その他の事項」の枠内には、ローンを組んだ妻の名前と、抵当権者として労金の法人名が記載されていて、我々夫婦が土地の権利者になっていることを示しています。
ちなみに、着金確認のときに談笑していた内容が面白かった。
高額な金銭のやりとりが発生する不動産売買。着金確認後、その日のうちに司法書士が登記の手続きをするのは、第3者が所有権を主張してくるようなトラブルを防ぐためだそうです。これに関連して売主の担当者が、
「都内のある土地を売りに出したいけど、その土地の前の道路の所有権を九州の人から主張されて。その権利関係を整理しないと売れない。仮にその土地を売って、買主が家を建てても、家から出れないんですよ。家の前の道路を勝手に使うな、と言われてしまう」
「道路を使いたいなら金払えと。そんな要求されるんですか?」
「そう。数百万円ね」
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