吉祥寺駅の南に位置する井の頭恩賜公園。
大正6年5月1日に開園し、2017年に100周年を迎えました。吉祥寺の人気スポットの1つです。
井の頭池を中心に構成される公園にはボート場、競技場、野外ステージ、テニスコート(6面)、野球場があります。
三鷹市と武蔵野市にまたがり、面積は428,389m²(東京都建設局サイト井の頭恩賜公園ページ参照)。46,755m²ある東京ドーム9個分と概ね同じ広さです。
井の頭池
吉祥寺駅公園口から七井橋通りを抜けて井の頭公園に行くルートだと、まず井の頭池が見えてきます。
この池は、江戸時代には人々の生活用水を確保するために、日本で最初の上水道である神田上水の水源として活用されました。
江戸前期の承応年間(1652年から1655年)から利用され、1898年(明治31年)に改良水道が完成するまで使われていたそうです。
春には井の頭池周辺の桜(ソメイヨシノ)が咲き誇り、夏は緑に溢れ、秋には越冬のために渡来して春に北へ帰る冬鳥も見ることができます。オナガガモ、ハシビロガモ、マガモ、コガモ、キンクロハジロ、ホシハジロ、ユリカモメなどが羽を休めています。
スワン型や手漕ぎのボートを楽しむこともできます。ボート場の歴史は古く1929年(昭和4年)に開場されました。
ちなみに井の頭池のボートに恋人同士で乗ると別れるという噂がありますが、あくまで噂なのでご心配なく。
井の頭弁財天
公園内にある井の頭弁財天。
弁財天の公式サイトによると、天慶年間(938年から946年)に関東源氏の祖・源経基が、伝教大師の延暦8年(789年)に作られた弁財天女像をこの地に安置したのが始まりで、その後、建久8年(1197年)に源頼朝が東国の平安を祈願してお堂を建立したとされています。
徳川家光時代の寛永13年(1636年)。焼失してしまった弁財天の宮社が再建され、水源の守り神・財産を授ける神・芸能・音楽の神として江戸庶民の信仰を集めたそうです。
2021年(令和3年)11月17日から2022年(令和4年)2月上旬にかけて、弁天堂屋根の銅板張替え修理を実施。
ページ上部に掲載の修理前の写真は、屋根が青銅のような色でしたが、現在では薄いオレンジ色のような銅色が輝いています。
大道芸人も面白い
休日になると、様々なパフォーマンスを披露する大道芸人たちが井の頭公園を盛り上げます。
彼らは「井の頭公園アートマーケッツ事務局」に登録した芸人たち。
動かない大道芸(スタチュー・銅像芸)やマジシャンなどが、子供から大人まで楽しませてくれます。
森の中にあるカフェ
公園の中には多くの食事処やカフェがあります。
なかでもオススメなのは「ペパカフェ・フォレスト >」、「うさぎ館 Cafe du Lievre(カフェ・ドゥ・リエーヴル) >」、「ブルースカイコーヒー >」、「サブライム(subLime) >」。
緑に囲まれた絶好のロケーションで、ペパカフェ・フォレストではアジア・エスニック料理、うさぎ館ではガレットやカレーを、オシャレな居酒屋サブライムでは美味しい料理とお酒を楽しむことができます。
ブルースカイコーヒーではテイクアウト用のコーヒーや、ビール・ワインなどのアルコール類も販売。公園を散歩しながら楽しみましょう。
西園
■競技場
西園には400mトラックを備えた競技場があります。夏は上半身裸でランニングをしたり、日焼けをしたりする人の姿も多く見かけます。早朝はラジオ体操をする高齢者の方も。
下記の料金で、第2・4日曜日、毎週水曜日に貸切で利用することも可能です。
・午前(9:00から12:00)
3,200円(都内小中学校)、4,400円(学校及びこれに準ずるもの)、11,100円(その他)
・午後(13:00から17:00)
4,400円(都内小中学校)、5,800円(学校及びこれに準ずるもの)、14,400円(その他)
・1日(9:00から17:00)
7,600円(都内小中学校)、10,200円(学校及びこれに準ずるもの)、25,500円(その他)
申し込みの受付は2ヶ月前からになります。詳しくは下記に問い合わせましょう。
・東京都西部公園緑地事務所管理課
電話:0422471210
競技場の周辺にはテーブル付きのベンチも多く設置されています。毎朝、近所の方が拭いてくれているのでとても綺麗です。
■野球場
野球場は平日1時間1,200円、土・日・祝日は1時間1,500円で利用できます。
■テニスコート
砂入り人工芝コートが6面あります。1面1時間1,300円で利用できます。
野球場とテニスコートに関する詳細は、下記に問い合わせて確認しましょう。
・井の頭恩賜公園スポーツ施設管理センター
電話:0422443796
テニスコートの近くには三鷹の森ジブリ美術館もあり。館内に入らなくても映画「ラピュタ」に登場する巨大なロボット兵の像を見ることができます。
花見の時期はかなりの混雑
桜が咲く時期になると、井の頭公園で花見を楽しむ人でかなり混雑します。
井の頭公園に続く七井橋通りは大混雑。食べ歩きにぴったりのフランクフルトを販売するケーニッヒ、焼鳥のいせやなど、テイクアウトできる通り沿いの飲食店には大行列ができます。
野外ステージ前のエリア。
七井橋を渡って左手にあるエリア。こちらの方が桜が多いため、より多くの人で賑わいます。
ボート場も大行列ができますが、水面から見上げる桜は格別でしょう。
花見の時期には特大のゴミ箱や仮設トイレが複数箇所に設置されます。
そのためトイレに長蛇の列ができることもないので、比較的過ごしやすいでしょう。
夏は花火もできる
夏には井の頭公園で花火をすることができます。
東京都建設局のサイトには下記の注意事項が記載されています。
■注意事項
爆竹やロケット花火、打ち上げ花火等危険な花火は使用不可です。
手持ち花火等は、6月から10月中旬の午後10時まで、バケツ等により十分な量の消火用の水をご用意いただき、ゴミを持ち帰っていただければご利用可能です。
日中の花火は多くの来園者の迷惑となるため、ご遠慮ください。
花火ができる指定場所は、以下の5ヵ所です。
1・野外ステージ東側遊具付近
2・三角広場夕やけ橋南西側園地
3・地域安全センター前池側付近
4・遊びの広場西側園路
5・第二公園広場付近
「ちいさい秋みつけた」が生まれた場所
「ちいさい秋〜ちいさい秋〜ちいさい秋〜みつけた〜」で有名な名曲「ちいさい秋みつけた」のメロディが生まれたのも井の頭恩賜公園。日本を代表する作曲家・中田喜直が、昭和20年代前半に三鷹市に住んでいた当時、井の頭恩賜公園を散策していたときにこのメロディが浮かんできたそうです。
公園内のどこかに中田喜直の生誕90周年記念碑があるので探してみてください。
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発信者:高橋賢司
Webディレクター/吉祥寺 Kichijoji GO!運営
吉祥寺在住。吉祥寺の飲食店情報を中心に発信。ときどき西荻、三鷹、中央線、全国の美味い店
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