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春帆楼(しゅんぱんろう)下関本店(山口)
SHUNPANRO

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※料理の内容や価格は変更になる場合があります。参考としてご覧ください。

2025.1.3

下関駅から車で約10分、徒歩約30分。
ふぐ料理公許第1号に指定され、昭和天皇や総理大臣など、多くの要人を迎えてきた由緒あるお店です。

 

春帆楼下関本店外観

宿泊施設まで備えた4階建ての立派な建物が春帆楼。広々とした石畳のアプローチは緩やかな上り坂になっています。
右手には登録有形文化財に指定されている日清講和記念館もあり、9時から17時まで無料で入館できます。

 

伊藤博文と陸奥宗光の像

敷地内には伊藤博文と陸奥宗光の像も。日清講和会議に日本側の全権を務めた2人です。伊藤博文は内閣総理大臣、陸奥宗光は外務大臣として参加。

 

ふくの碑

ふっくらしたふぐの像が可愛らしい「ふくの碑」。
「春帆楼の名は伊藤博文公が”春の海の帆”を心に描いて命名されたものです」と刻まれています。

 

ふぐ料理公許第1号指定店

長い間、ふぐ料理は禁止されていて、豊臣秀吉の時代まで遡ります。
朝鮮出兵の際に、現在の佐賀県にある肥前名護屋城に駐屯していた兵士が、ふぐの毒で死亡することが多かったため、秀吉が「フク禁食令」を制定。
明治15年発布の刑法(旧刑法)の違警罪目にも「河豚(フク)を食ふは拘留科料に処す」と定められていました。

ただ、下関の庶民は昔から手料理でふぐを食べていて、ふぐの禁食令は実際には形骸化していたそう。
そんななか、1887年(明治20年)、春帆楼を訪れた内閣総理大臣・伊藤博文がふぐ料理を絶賛し、当時の山口県知事に命じて、その禁を解きました。
こうして1888年(明治21年)、春帆楼が日本のふぐ料理公許第1号に指定されたのです。

ちなみに下関では「ふぐ」を「福」に通じるということで「ふく」と呼びます。

 

威厳ある建物。昭和天皇や伊藤博文も来訪

フロント、ロビー

入口を入って右手にあるフロント、ロビー。豪華でありながら落ち着いた雰囲気もあり。

 

ラウンジ

入口を入って左手にあるラウンジ。
このエリアに飾られている写真の数々が凄い。

 

ラウンジ

まず目に入ってくるのが第31期・竜王戦7番勝負第7局の写真。羽生善治棋士が写っています。

 

ラウンジ奥の写真

ラウンジ奥にも多くの貴重な写真が飾られています。

 

伊藤博文の写真

「伊藤博文公(中央)、明治期の春帆楼庭園において」と書かれています。

 

犬養毅の写真

「春帆楼玄関 犬養毅首相」。

 

昭和天皇の写真

昭和天皇・皇后両陛下が宿泊した際の写真など。

 

秋篠宮文仁親王、竹下登、安倍晋三、小泉純一郎など

秋篠宮文仁親王、竹下登、安倍晋三、小泉純一郎など。

 

最高のロケーション

高台にある春帆楼からは、向かいにある海を一望できます。本州と九州を隔てる関門海峡を結ぶ関門橋もすぐ近く。

 

3F個室

3Fの個室。

 

3F個室からの景色

3F個室からの景色。海の向こうは北九州の門司港。

 

3F個室からの夜の景色

夜になると漆黒の海の上に、門司港のライトが光ります。これ以上ない最高の景色を眺めながら絶品のふぐ料理を堪能できます。

2Fは大宴会場。
そして4Fは35畳の「帝の間」で、1958年(昭和33年)、1963年(昭和38年)に昭和天皇皇后両陛下が宿泊しています。
現在でも使用することができるというので問い合わせたのですが、2名では予約できないとのこと。

 

お手頃価格のふく会席

春帆楼ではすぐ近くにある唐戸市場から水揚げされる新鮮なふぐを使用。
8800円のふく会席から3万円を超えるフルコース、また宿泊付きフルコースまで様々な価格帯のコースが用意されています。
今回注文したのはお手頃価格の8800円ふく会席。最も安価なコースですが、ふぐを堪能できてボリュームもしっかり。大満足の内容でした。

 

先付、前菜:小鉢、季節の5種盛り

先付、前菜:小鉢、季節の5種盛り

 

御椀:ふぐ真丈清まし仕立て

御椀:ふぐ真丈清まし仕立て

 

とらふぐ薄造り

向付:とらふぐ薄造り(個人盛7寸皿)
ふぐ料理といえばこちら。まず盛り付けの美しさに驚きます。
青い器が透けて見えるほど薄くカットされていますが、1きれだけ食べてもしっかりした弾力。
もったいないので、同時に食べたのは3きれのみ。

 

ふぐ香草焼き 季節野菜のソテー

焼物:ふぐ香草焼き 季節野菜のソテー
ジェノベーゼ仕立て。ここにもふぐの身がしっかり入っていて、洋風に楽しめます。

 

ふぐ唐揚げ

揚物:ふぐ唐揚げ
絶品。ほどよい塩味としっかりしたコクを感じる味付け。ふぐは瑞々しくてジューシー。

 

ふぐちり鍋

鍋物:ふぐちり鍋(個人鍋)
新鮮な野菜とふぐをポン酢に付けて。

 

ふぐ茶碗蒸し

蒸物:ふぐ茶碗蒸し
滑らかな口当たりが気持ちいい仕上がり。コース終盤でもサラッと頂けます。

 

止肴:ふぐ皮サラダ

止肴:ふぐ皮サラダ

 

とらふぐ雑炊

御飯:とらふぐ雑炊 香の物
優しくて繊細な味わいのお出汁で仕上げた雑炊。熱々で和みます。
お新香までとても美味しい。

 

デザート

水物:デザート
りんご、オレンジ共に糖度が高く、嫌な酸味を感じません。

 

ひれ酒ダブル

ひれ酒ダブル1815円。
炙った大きなヒレが2枚入っています。だから「ダブル」。
目の前で蓋を開けて、マッチでお酒の表面に火をつけて香りをたたせてくれます。
ヒレの香ばしさまで充分に堪能できます。

 

ざっくばらんな感想・クチコミ

訪問日:2024/12/28

kjの顔写真

kj
・料理/盛り付け/器 ★★★★★
料理の美味しさ、盛り付け、器の美しさなど、全てが素晴らしい。
特に薄造り。器が透けるほど薄くカットしたふぐの切り身を、風車(かざぐるま)のような形に規則的に盛り付ける職人技に感動しました。

・接客/雰囲気 ★★★★★
同じ敷地内にある日清講和記念館は登録有形文化財ですが、春帆楼の建物は博物館のよう。
受付の後ろの壁には内閣総理大臣も務めた山縣有朋の書が、ロビーには岸信介の書も掲載されていたり。僕が認識できていないだけで、まだまだ貴重な物が展示されていたのかも。
接客ももちろん丁寧。最高に贅沢な時間を過ごせました。

ADDRESS
山口県下関市阿弥陀寺町4-2
4-2 Amidaijicho, Shimonoseki-Shi, Yamaguchi

TEL (11:00-14:00/17:00-22:00 完全予約制)
083-223-7181
+81-83-223-7181

REGULAR HOLIDAY
年中無休
24/7

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発信者:高橋賢司
Webディレクター/吉祥寺 Kichijoji GO!運営
吉祥寺在住。吉祥寺の飲食店情報を中心に発信。ときどき西荻、三鷹、中央線、全国の美味い店

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