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闇太郎
YAMITARO

会計前に出してくれるサービスのリンゴ

2020.2.24

吉祥寺駅北口から徒歩約15分。
五日市街道沿いにある老舗の大衆居酒屋。

「闇太郎」という強烈な店名。外から店内の様子を窺い知ることができない怪しい雰囲気。お店に興味を持ちながらも扉を開けることができない方も多いのでは?

ハチマキを締めたご高齢の大将が切り盛りしている店内は、L字型のカウンター席のみ。
壁にはメニューがズラリと貼られていて、カウンターの側ではおでんがぐつぐつ煮えています。

強面の大将に少し緊張しながらも煮込み、おでん、自家製らっきょう、鯖の塩焼きと注文を進めていくと、大将が少しづつ話しかけてくれるようになります。

「シラタキはまだ入れたばっかりだからダメ」「らっきょうは切らしてるから代わりにカブの漬物でいいかい?」などなど。その他にも大将が若かった時代の酒の飲み方など、闇太郎で初めて出会ったお客同士も会話できるような話題を振ってくれたりします。

お酒や料理だけでなく、大将とのいい塩梅のコミュニケーションも楽しむ心持ちで訪問しましょう。

ちなみに私が闇太郎に入った理由は、お店の外壁に江口寿史さんのイラストが貼られていたのが不思議だったから。店内を見回すと「闇太郎」が紹介されている朝日新聞の記事が貼られていて、江口寿史さんやクドカンなどの著名人も常連のお店だったことが分かりました。

また1977年6月28日発行の報知新聞で、劇作家の寺山修司が大将のことを書いた記事も貼ってあって。大将の経歴について触れています。

下記は店内に貼られていた朝日新聞の記事。どれだけ常連に愛されているか分かりますよ。

6坪酒場 愛され40年

2013年(平成25年)1月25日 朝日新聞

常連49人が文集作成。クドカン・山田詠美さん…

吉祥寺の居酒屋「闇太郎」が昨年暮れ、開店から40年を迎えた。赤ちょうちんとおでん、クセのある店主。常連たちが呼びかけあい、記念の文集ができた。 近所のおじさん、女優、漫画家、芥川賞作家――。
49人が愛すべき酒場への思いをつづっている。

吉祥寺・個性派店主「闇太郎」

吉祥寺駅から少し外れた五日市街道沿い。怪しげな店名のせいか、のれんをくぐるのに勇気がいる。
わずか6坪に14席。店構えも店主のねじりはちまきも40年前から変わらない。薄暗い店内に立ち上がるおでんの湯気があたたかい。

山田康典さん(71)が、店を開いたのは31歳のときだ。以前は名古屋でコピーライター。反戦運動にも力を注いだ。仲間が集える拠点をつくりたかった。

きちんと飲める空間を保つために言うことは言う。
「新鮮なうちに食べてくれないかな」「うるさくするなら、もう帰んなさい」

一方、朝まで客に付き合うこともしばしばだ。競馬の予想から人生論まで、同じ目線で語れるよう、L字形のカウンターは低く、厨房の床は25cm掘ってある。

「作品が面白くないときは面白くないって言ってくれる。 誰でも分け隔てなく接してくれるから、居心地がいい」と話すのは漫画家の江口寿史さん。10年来の常連で、文集の呼びかけ人の1人。店に「筆者公募」のチラシを張り、知人らに声をかけた。

「お店のすばらしいところは、常連が大事にされないところ。だけど、それが嬉しいんですよね。」

こんな一文を寄せたのは芥川賞作家の川上弘美さん。 闇太郎歴は20年ほど。ベストセラー「センセイの鞄」に出てくる居酒屋のモデルにもなった。

直木賞作家の山田詠美さんは学生の頃から、足を踏み入れる勇気が出なかったという。が、入ってみると、世界が変わった。

「私同様、大人になり切れない、けれども、何とも魅力的な人々が集っているではありませんか。」

「クドカン」こと脚本家の宮藤官九郎さんも常連。

「社会を体感できるのが聞太郎のような、オープンなのかクローズなのか判らない空間だったりします。」

漫画家たちは思い思いの作品を載せた。「AKIRA」で知られる大友克洋さんや、吉田戦車さんは個性的な店主を描いた。久住昌之さんは切り絵、岩谷テンホーさんは四コマ漫画。月明かりに浮かぶ店主のシルエットが印象的な表紙は、江口さんの力作だ。

7年ほど前、闇太郎に最大の危機が訪れた。 新しい大家に立ち退きを迫られ、裁判になったのだ。常連らは声をかけ合い、存続を願う2079人の署名を集めた。結果は、相手側の請求放棄により全面勝訴。文集には裁判の記録も記した。

全96ページの文集は千円。店で購入できる。「お客さんと交わる緊張感があるから、ここまでやってこられた。まあ、一寸先は闇だけどね」。山田さんは今宵も、闇太郎の灯をともす。
(津田六平)

シャッターには可愛らしいイラストが描かれています。これも江口寿史さんのイラスト。

ADDRESS
東京都武蔵野市吉祥寺東町1-18-18
1-18-18 Kichijoji Higashicho, Musashino-Shi, Tokyo

TEL(19:00-1:00)
0422-21-1797
+81-422-21-1797

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